クーラーで冷えると関節が痛くなる理由

「クーラーの効いた部屋にいると、膝がズキズキしてくる…」
「職場の冷房が効きすぎて、肩や腰がガチガチになってツライ…」
「寝ている間に冷房で冷えたのか、朝起きたら首が回らない!」
こんにちは。大阪市旭区の「新森桂整体院」、院長の桂 寛章(かつら ひろあき)です。
今回は暑くなると増えてくるお悩みのひとつ「クーラーに当たると関節が痛くなる」理由について、分かりやすくご紹介します。
先日来られた患者さんのお話
先日、来院された40代の女性がこんなことをおっしゃっていました。
「最近暑くなってきたのでクーラーをつけ始めたんですが、クーラーを使うようになってから腰が痛くなったんです」
実はこのようなお悩み、この時期になると毎年多くなってきます。
首・肩・腰・膝など、人によって痛む場所はそれぞれですが、共通しているのは「冷房による冷え」が関係していることです。
クーラーで身体が冷えると、なぜ関節が痛むの?
まず、クーラーの冷たい空気は下にたまりやすい性質があります。
そのため、足元や腰回り、膝などが特に冷えやすくなるのです。
身体が冷えると、血のめぐり(血流)が悪くなります。
血流が悪くなると、筋肉や関節に十分な酸素や栄養が届きにくくなり、老廃物も溜まりやすくなります。
これが、関節や筋肉の「こり」や「痛み」につながってしまうのです。
もう一つ大事なポイント「自律神経の乱れ」
クーラーで身体が冷えすぎると、自律神経のバランスが崩れやすくなります。
自律神経は血流・体温調整・内臓の働きなど、私たちが意識しなくても自動でコントロールしてくれている“身体の司令塔”のような役割をしています。
つまり、この自動でコントロールしている司令塔の働きが乱れると、血流や体温の調節も上手くいかなくなり、冷えや痛みなど、さまざまな不調が出てきやすくなるのです。
一番弱いところに痛みが出る
冷え・血行不良・自律神経の乱れといった要因が重なると、身体の中の「一番負担がかかっている場所」や「過去に痛めたところ(古傷)」に痛みが出やすくなります。
たとえば…
- デスクワークで長時間座りっぱなしの人は→ 腰
- 育児やスマホで、下を向くことが多い人は→ 首・肩
- もともと膝に不安がある人は→ 膝
このように、「クーラーが悪い」というより、冷えが引き金になって、もともと弱っている部分に痛みが出るケースも多いです。
※「古傷が痛む理由」については、こちらのブログでも詳しく紹介しています。
クーラーの環境下での部位別・対策法
【肩・首の痛み】
職場や電車でクーラーの風が直接当たって寒い…という方には、以下のような工夫がおすすめです。
- ストールや薄手のカーディガンを持ち歩いて、冷たい風をブロックする
- 首にネックウォーマーやタオルを巻いて、首元を冷やさないようにする
- 首や肩のストレッチを取り入れて、血流を促す
🟦 座ったまま簡単にできるストレッチを動画で紹介しています:
▶︎ 首の横のばし(ショート動画)
▶︎ 肩甲骨のストレッチ(ショート動画)
▶︎ 首・肩まわりの可動域アップ体操(ショート動画)
【腰の痛み】
腰まわりが冷えると、実は内臓まで冷えてしまい、それが腰痛の原因になることもあります。
- お腹も冷えるようなら、夏用の腹巻きを使うのもおすすめ
- 腰にカイロ(夏でもOK!)を貼って温める
- デスクワークなど長時間座る場合は、筋肉が固まらないように、30分に1回は立ち上がって体を動かす
【膝の痛み】
足元の冷えは膝の痛みに直結します。意外と盲点なのが、車の運転です。クーラーの吹き出し口からの風が、直接膝に当たらないように気をつけて下さい。
- 膝掛けやレッグウォーマーで保温
- 座りながら、足首をまわしたり、かかとの上下運動(いわゆる貧乏ゆすり)をして血流を促す
- 靴下を重ね履きして、足元からの冷え対策
普段からできる冷え対策の習慣
クーラーで冷えた時の対策だけでなく、そもそもの「冷えにくい体」をつくることも大切です。
- 湯船にしっかり浸かる(シャワーだけでは×)
- 冷たい飲み物は控えめにして、温かい飲み物をこまめにとる
- 根菜類や発酵食品など体を温める食品をとる
- 軽いウォーキングやストレッチなど、適度な運動習慣をつける
それでもつらい症状が続く方へ
いろいろ冷え対策を気をつけていても、なかなか身体が楽にならない…。
そんな方は、もしかすると身体のゆがみやバランスの崩れも関係している可能性もあります。
身体がゆがんでいると、特定の関節や筋肉に偏った負担がかかりやすくなります。そこに、冷えが重なると、血行不良が起きやすくなり、関節の痛みとして症状があらわれることがあるのです。
整体では、そうした身体のゆがみを整えることで、血流が改善し、自律神経の働きも整いやすくなります。
すると、身体の中から温まりやすくなり、冷えにくい体質へと変化していく方も多くいらっしゃいます。
※「自律神経の乱れを整体で整えた事例」について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください↓https://www.seikotsu.com/menu/futeisyuuso
まとめ
冷房による関節の痛みは、「仕方がないもの」と思って諦めてしまいがちですが、実は体からの大事なサインかもしれません。
そのまま放っておくと、慢性的なコリや痛みにつながることもあるので、早めのケアが大切です。
「クーラーに当たると関節が痛む」
「冷えで腰がつらい」
そんなお悩みをお持ちの方は、この下にある【無料相談メール】または【お電話】にて、お気軽にお問い合わせください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
(監修:鍼灸学士・柔道整復師 桂 寛章)