反り腰が治らない理由は足の裏!?

「腰が痛くて毎日ストレッチしているのに、全然よくならない
「腹筋や背筋もがんばっているのに、反り腰がまったく変わらない

そんなお悩み、ありませんか?

実は、反り腰がなかなか良くならない理由の一つに、立ち方。
足の裏の重心の位置の問題があります。

もしあなたが、
「ストレッチも筋トレもやっているのに、腰の痛みがスッキリしない
のなら、今回の記事が必ず役に立つと思いますので、ぜひ最後までお読みください。

反り腰ってどんな状態?

反り腰とは、簡単に言うと 腰のカーブが強くなりすぎた姿勢 のことです。

反り腰の方の立ち姿を、横から見ると

  • お腹が前にポコッと出ている
  • お尻を後ろに突き出ている

こんな姿勢に見えます。

では、反り腰になると何が問題か?というと、腰まわりの筋肉に常に力が入っているので、

  • 立っているだけで疲れやすい
  • 座っていても腰が痛だるい

といった不調が出てきます。

さらに、仰向けで寝ると腰の反りが強調され、

  • 寝ているだけなのに腰が痛い
  • 上むきで寝るのが苦手

という方も少なくありません。

なぜ、腰回りのストレッチや筋トレだけでは改善しないの?

反り腰に良いと言われるケアとして、

  • 腰のストレッチ
  • お腹(腹筋)の強化
  • 背中(背筋)のトレーニング

などがあります。もちろん、これらは間違いではありません。

ただ、
それだけでは良くならない人もいます。

その理由は──

立ったときに腰を反らしてしまう原因が残っているからです。

その原因の一つに、足の重心の位置、立ち方があります。

わかりやすい例をあげると、

ハイヒール。

「ハイヒールをよく履く人は、反り腰になりやすい」と言われています。

これは、つま先に体重(重心)が乗せて立つからです。

つま先に重心が乗ると、体は前に倒れそうになります。そのままではバランスを保てないので、体は無意識に腰を反らして姿勢を立て直そうとします。

つまり、「前に倒れそう→腰を反らす」という動きが自動的に起こるのです。

また別の例をあげると、妊婦さん。

妊婦さんの中にも、反り腰による腰痛に悩む方が多くいらっしゃいます。

実際に妊婦さんの立ち方を見てみると、
体重の乗る位置(重心)がかかと寄りになっていることが多いです。

お腹が大きくなると、どうしても体の重心は前に行きます。
そのままだと前に倒れそうになるため、体は無意識にバランスを取ろうとして、
かかと側に重心を移して立つようになります。

この姿勢を横から見ると、腰を反らした「反り腰」になります。

つまり、

「お腹が前に出る かかと重心で支える→腰が反る」

という流れが、自動的に起こるわけです。

このように、

ハイヒールのつま先重心で反ると、
妊婦さんのかかと重心で反るは、理由は違っても、
どちらも「バランスを取るために腰を反らしてしまう」 という点では同じなのです。

ですから、せっかくストレッチや筋トレで腰まわりをケアしても、
つま先重心やかかと重心が変わらないと、立つたびに腰を反らすので、腰痛がいつまでも改善しないのです。

日常のクセでも重心のズレは起きてしまう

ここまで、ハイヒールでの つま先重心、妊婦さんでの かかと重心 の例を見てきました。

重心が前にあっても、後ろにあっても、
体はバランスを取るために 腰を反らしてしまう ということが、お分かりいただけたと思います。

そしてこの「つま先重心」や「かかと重心」は、
ハイヒールを履く人や妊婦さんだけに起こるものではありません。

実は、どなたでも普段のクセが原因で、重心がズレてしまうんです。

たとえば、つま先重心になりやすい習慣は

  • 立ち仕事で、前傾姿勢が多い
  • スマホを見る際に、画面が胸の位置(頭が下がり、重心が前へ)
  • パソコン仕事の際、画面を覗き込むクセがあり、立っても猫背気味

逆に、かかと重心になりやすい習慣は

  • お腹まわりに脂肪がつきやすい
  • だらっと立つクセや、重いリュックを背負うことが多い
  • ガニ股で歩くクセがある

このように、
特別な条件がなくても、普段の立ち方・歩き方・体の使い方によって、
本人が気づかないうちに「重心のズレ」が起きてしまいます。

そして、この重心のズレこそが、
いくら腰をストレッチして「その場では楽」になっても、
立つと反り腰に戻ってしまう理由でもあります。

重心のズレをセルフチェックしてみましょう

自分の重心が正確にどこにあるかはわからなくても、
「重心がズレているかどうか」 は簡単なチェックで確認できます。

1. 片足立ちチェック

  • 片足で立ったとき、ふらふらしてしまう
  • 10秒間立てない

2. 両足でつま先立ちチェック

  • その場で静止できず、前後に動いてしまう
  • 立てても、親指ではなく小指側に体重がかかる

片足やつま先立ちでバランスを取れない場合、重心のズレが疑われます。

3. 日常生活からのサイン

  • 足にタコや魚の目ができやすい
  • 靴下に穴があく場所がいつも同じ
  • 靴底の減り方が偏っている

体重がかかる場所が偏っていると思われます。

セルフケア

足の重心がズレてしまう大きな理由のひとつに、
「足の指がうまく使えていない」こと
「足のアーチ(土踏まず)の働きが弱っている」こと があります。

そのため、まずは

  • 足の指をしっかり動かす
  • 土踏まず(足裏の筋肉)に刺激を入れる

この2つを行い、足が体を支えやすい状態に整えていくことが大切です。

ここでは、誰でも簡単にできて、重心の安定につながるセルフケアを3つご紹介します。

1. つま先立ち

目的

  • 指先までしっかり力が入るようにする
  • 足裏の筋肉を刺激し、アーチ(土踏まず)を目覚めさせる
  • 重心が外側(小指側)へズレるクセをリセットする

やり方

  1. 壁や家具に軽く手を添えて立つ
  2. 4〜5秒かけて、ゆっくりかかとを上げてつま先立ち
  3. このとき 親指に体重を乗せる意識
     → 重心のズレがある方は小指側に体重が流れがちです。

※ゆっくり4〜5秒かけてかかとを上げる理由:
足裏の筋肉に適度な刺激が入り、アーチ機能が働きやすくなります。

 

2. タオルギャザー(指をしっかり使う練習)

目的

  • 普段使えていない細かな足の指の筋肉を目覚めさせる
  • 足の指が5本すべて動くことで、重心が安定しやすくなる

やり方

  1. 床にタオルを置く
  2. 足の指でタオルを手前に引き寄せる
  3. 親指だけでなく、小指もしっかり使う意識を持つ 
     → 何も意識しないと、親指だけで引き寄せがちです。

3. 足の指の「グーパー」

目的

  • 足の指全体の動きを改善する
  • 5本すべての指をバランスよく使えるようにし、重心の安定につなげる

やり方

  1. 足の指を大きく「グー」と握る
  2. 次に、できるだけ大きく「パー」と開く
  3. 5本すべてがうまく開かない場合は、手で軽く補助してOK

これらのケアはどれも簡単ですが、続けることで少しずつ
立ったときの重心の位置が変わっていくのを実感できると思います。
ただし、続けることがとても大切です。
ぜひ、ちょっとした隙間時間にも取り入れ、習慣にしてみてください。

まとめ

反り腰は、ストレッチや筋トレだけでは改善しないケースがあります。
なぜなら、いくら腰まわりを緩めたり鍛えたりしても、
足の裏の重心がズレたままでは、立つたびに腰を反らしてしまうからです。

・ハイヒールでのつま先重心
・妊婦さんに多いかかと重心
・前傾姿勢の立ち仕事
・スマホを見るときに頭が前に出る姿勢
・だらっと立つクセ

など、日常のちょっとした習慣が重心のズレを生みます。

そのズレをなおさない限り、
「立つ=腰を反らす」動きが繰り返され、腰の負担は減りません。

ですからまずは、
今回ご紹介した 「足の指・足裏を整えるケア」 を試してみてください。
土台である足が安定すると、
身体は自然と “正しい姿勢に変わっていきます。

とはいえ、セルフケアだけでは結果が出るまでに時間がかかります。
「早く反り腰から解放されたい」「なかなか改善しない」
そんな方は、お近くの医療機関で見てもらうことをお勧めします。

なお、当院でも「反り腰」の施術を行っていますので、お近くの方はお気軽にご相談ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修:鍼灸学士・柔道整復師 桂 寛章