五十肩、痛くても動かしたほうがいい?
五十肩、痛くても動かしたほうがいい?
結論:痛みの強い時期は無理に動かさず、痛みが落ち着いてきたら少しずつ動かすことが大切
「五十肩は動かしたほうがいい」と聞いたことがある一方で、「痛いのに動かして悪化しないの?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
実は、五十肩は時期によって適切な対処法が異なります。
炎症が強い時期に無理をして動かすと症状が悪化することがあります。一方で、痛みが落ち着いてきた後も肩を動かさずにいると、関節が固まり、回復が遅れることがあります。
そのため大切なのは、「動かすか・動かさないか」ではなく、今の状態に合ったセルフケアを選ぶことです。
この記事では、五十肩の3つの時期や肩が上がらなくなる原因、セルフケアを始めるタイミング、注意したい症状について、わかりやすく解説します。
この記事の要点
- 五十肩は「炎症期・拘縮期・回復期」の3つの時期があり、それぞれ適した対処法が異なります。
- 炎症期は無理に動かさず、拘縮期・回復期は状態に合わせたセルフケアが大切です。
- 肩が上がらない原因は、筋肉の硬さだけでなく、神経の防御反応や関節包の癒着も関係しています。
- 夜間痛や安静時のズキズキした痛みが強い場合は、セルフケアよりも医療機関の受診を優先しましょう。
- セルフケアは、自分の状態に合った方法を選ぶことが改善への近道です。
この記事を書いた人
新森桂整体院 院長 桂 寛章
- 鍼灸学士
- 柔道整復師(国家資格)
- 1999年、大阪市旭区で新森桂整体院を開業
- 施術歴34年・延べ25万人以上の施術経験をもとに、肩・腰・膝などの関節の痛みに対する施術を行っています。
五十肩は時期によって対処法が違います
五十肩は、大きく3つの時期に分けられます。
① 炎症期(痛みが強い時期)
肩を動かさなくてもズキズキ痛み、夜中に目が覚めるほど痛むこともあります。
この時期は炎症が強いため、痛みを我慢して無理に動かしたり、ストレッチを行ったりすると、症状が悪化することがあります。
② 拘縮期(肩が固まる時期)
強い痛みは落ち着いてきますが、
- 腕が上がらない
- 後ろに手が回らない
- 服を着替えにくい
など、動きの悪さが目立つ時期です。
この時期は、肩の状態に合わせたセルフケアを行うことで、少しずつ動きが改善します。
③ 回復期
徐々に肩の動きが戻り、日常生活もしやすくなります。
この時期も無理は禁物ですが、肩を適度に動かし続けることが大事です。
肩が上がらなくなる原因は筋肉だけではありません
「肩が上がらないのは筋肉が硬いから」と思われがちですが、それだけではありません。
五十肩では、痛みによって脳や神経が肩を守ろうとする防御反応が働きます。
すると筋肉が緊張しやすくなり、肩が思うように動かなくなります。
さらに、肩関節を包んでいる関節包(かんせつほう)という袋状の組織が炎症を起こし、硬く縮んだり、周囲と癒着したりすることがあります。
その結果、筋肉だけでなく肩関節そのものの動きも制限され、腕が上がりにくくなるのです。
Q. 痛くてもストレッチをしたほうがいいのでしょうか?
無理に痛みを我慢してストレッチをすることはおすすめできません。
特に炎症期では、無理に硬くなった関節を動かすと痛みが長引くことがあります。
一方で、拘縮期や回復期では、痛みの少ない範囲で肩を動かすことが大切です。
「痛くても我慢して動かす」のではなく、肩の状態に合わせて行うことが回復への近道になります。
Q. 夜も痛くて眠れません。このままセルフケアを続けても大丈夫ですか?
次のような症状がある場合は、まず医療機関を受診しましょう。
- 夜も眠れないほど痛い
- 安静にしていてもズキズキ痛む
- 少し動かしただけでも激痛が走る
- 急に痛みが強くなった
このような症状は、炎症が強く出ている可能性があります。
自己判断で無理にセルフケアを続けるよりも、まずは医療機関で状態を確認してもらうことをおすすめします。
セルフケアについて
五十肩のセルフケアには、
- ストレッチで肩まわりの筋肉を伸ばす
- ペットボトルなどを持って、振り子のように腕を動かす
など、さまざまな方法があります。
もちろん、これらの方法で改善する方も多くいらっしゃいます。
一方で、
- 思うように改善しない
- 最初は効果を感じていたものの、最近は変化を感じにくくなった
という方も少なくありません。
そのような場合は、肩へのアプローチを変えてみることも一つの方法です。
今回、こちらで紹介するセルフケアは、**「当尺性運動(筋肉の長さを変えずに軽く力を入れる運動)」**を応用したものです。
壁を軽く押したあとに力を抜くことで、硬く緊張した肩の筋肉をやわらげることを目的としています。
これは、痛みによって働いている**神経のブレーキ(防御反応)**にアプローチする方法で、肩を動かしたり、筋肉を伸ばしたりするセルフケアではありません。
やり方はとても簡単で、1回数分あれば行えます。
文章だけでは分かりにくい部分もありますので、実際のやり方は動画で詳しくご紹介しています。ぜひ一度お試しください。
まとめ
五十肩は、「痛みがあるうちは動かさない」「痛くても我慢して動かす」のどちらが正しいというものではありません。
大切なのは、今の肩の状態を知り、その時期に合ったケアを行うことです。
もし、
- 夜中に痛みで目が覚める
- 安静にしていてもズキズキ痛む
- セルフケアを続けてもなかなか改善しない
このような場合は、一人で悩まず、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
新森桂整体院では、肩の状態を丁寧に確認し、一人ひとりに合った施術とセルフケアをご提案しています。
ホームページの五十肩の症例ページでは、実際に改善された患者さんの声も掲載していますので、ぜひ参考にしてください。
そして、今回ご紹介した壁を使ったセルフケアも、ぜひ一度試してみてください。
少しでもあなたの肩が楽になるきっかけになれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
監修:鍼灸学士・柔道整復師 桂 寛章







