脊柱管狭窄症の治し方

「歩くのがつらくなってきた…」
「痛みで日常生活に支障が出ている…」
「薬や注射、手術は怖くて…」
このようなお悩みを抱えている方はいらしゃいませんか?
脊柱管狭窄症は、年齢を重ねるとほど発症するリスクが高くなる腰の疾患の一つです。しかし適切な対処法を知れば、症状を和らげ、生活の質を向上させることは可能です。
そこで今回のブログでは、脊柱管狭窄症について書いてみました。
脊柱管狭窄症とは
脊柱管狭窄症は、脊椎の中を通る神経の通り道(脊柱管)が狭くなることで、様々な症状を引き起こす疾患です。
主に腰や足に「痛みやしびれ」が生じ、長時間歩くことが困難になったり、立っているのがつらくなったりします。
脊柱管狭窄症になる原因
脊柱管狭窄症の主な原因は、加齢や身体の歪みによる背骨や軟部組織(椎間板や靭帯など)の変性です。年を重ねるにつれて、背骨や周囲の軟部組織は弱くなります。そこに姿勢の悪さ(身体の歪み)が加わると、背骨や軟部組織の変性が進み発症します。
ですから、高齢の方でも脊柱管狭窄症にならない人もいますし、40代で発症する方もいます。
なりやすい人の特徴
- 長年の姿勢の悪さがある人
- 過度の運動や重労働をしてきた人
- 遺伝的要因がある人
- 高齢者(男女差はありません)
脊柱管狭窄症 症状チェックリスト
以下の項目について、当てはまるものをチェックしてみましょう。チェックが多いほど、脊柱管狭窄症が進行している可能性が高くなります。
- 腰痛がある
- 立っているときや歩くときに、お尻から太もも、ふくらはぎにかけて痛みやしびれがある
- 歩き始めは問題ないが、しばらく歩くと足に痛みやしびれが出てくる
- 歩くと足が重く感じる、あるいはだるさを感じる
- 10分以上続けて歩くことが難しい
- 歩いているときに休憩が必要になる(ベンチや手すりにつかまりたくなる)
- 前かがみの姿勢をとると症状が和らぐ
- 買い物カートやシルバーカーを押すと歩きやすくなる
- 自転車に乗るときは比較的楽に移動できる
- 階段を上るのが辛い
- 長時間立っていることが難しい
- 腰を反らすと痛みが強くなる
- 仰向けで寝ると足にしびれが出る
- スリッパがよく脱げる
- 足に力が入りにくい
- おしりや太ももの裏側に違和感がある
- 足の裏の感覚が鈍い
- 肛門周囲にしびれがある
- トイレの回数が増えた、または残尿感がある
- 歩くときにふらつくことがある
チェック結果の目安
- 1~5個:初期段階の可能性があります。予防的な対策を始めましょう。
- 6~10個:中程度の症状が出ている可能性があります。専門的な診察をお勧めします。
- 11個以上:症状が進行している可能性が高いです。早急に医療機関を受診しましょう。
脊柱管狭窄症は徐々に進行する疾患ですが、適切な治療と生活習慣の改善により、症状の進行を遅らせたり、改善させることは十分可能です。自分の体の変化を感じ、早期に発見し施術を始めることが大切です。
一般的な治療法
整形外科での治療
- 薬物療法:消炎鎮痛剤や神経の血流を改善する薬などを使用します。
- 注射療法:硬膜外ブロックや神経根ブロックなどがあります。
- 手術:症状が重度の場合、除圧術や固定術などの手術を行うことがあります。
整骨院での一般的な治療
- 電気療法:痛みの軽減や血行促進を目的に行います。
- マッサージ:筋肉をほぐし、血流を改善します。
これらの治療法は一時的な症状緩和には効果がありますが、根本的な原因に対処できていないことが多いのが現状です。
当院での施術の特徴
当院では、脊柱管狭窄症を単に「神経の通り道が狭くなっている」という局所的な問題としてではなく、全身のバランスの乱れから生じる症状として捉えています。
例えば、右足に重心を載せて立つ癖がある方は、背骨の右側の筋肉が緊張します。この結果、本来全体にかかる負担が、背骨の右側の一部分に集中します。
このような負担が年単位で積み重なると、結果として脊柱管狭窄症を引き起します。
ですから、同じ年齢を重ねても、脊柱管が狭くなる人もいれば、ならない人もいるのです。
またこのような場合、痛みのある腰だけを治療しても、根本的な解決にはなりません。症状が腰や足に出ているのは、あくまで結果です。「腰(脊柱管)に負担をかけているのは何か?」その原因を探す為に、当院では身体全体の歪みを検査してから施術をしています。
施術の流れ
- 全身のバランス評価
- 姿勢分析
- 筋肉の緊張度チェック
- 関節の可動域検査
- 原因となる不良姿勢の改善
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- 身体の歪みを整えます
- 神経圧迫の軽減
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- 手技による筋肉や関節の調整
- 日常生活指導
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- 正しい姿勢の指導
- セルフケア方法の提案
- 適切な運動指導
このように、当院では単に症状を和らげるだけでなく、脊柱管狭窄症の根本原因に対してアプローチします。姿勢の改善や全身のバランス調整を行うことで、背骨への負担を軽減し、長期的な症状の安定を目指します。
施術の効果と期待できる変化
当院の施術を受けることで、以下のような効果が期待できます
- 痛みやしびれの軽減
- 歩行距離の延長
- 立位時間の増加
- 日常生活動作の改善
- QOL(生活の質)の向上
ただし、脊柱管狭窄症の程度や個人の状態によって、効果の現れ方や改善のスピードには個人差があります。
まとめ
脊柱管狭窄症は、単に背骨の一部が狭くなっているだけの問題ではありません。全身のバランスの乱れが、腰の痛みや足の痺れなどの症状を強くさせています。
薬や注射、手術で一時的に痛みが和らいでも、原因となる姿勢や生活習慣が改善されなければ、また症状が戻ってしまう可能性が高いのです。当院の施術は、その「戻る」というサイクルを断ち切ることを目指した施術をしています。最後までお読みくださりありがとうございました。
(監修:鍼灸学士・柔道整復師 桂 寛章)