外反母趾の治し方、2つの大事なこと

こんにちは、大阪市旭区にある新森桂整体院の桂 寛章です。
「靴を履くたびに痛みが走る」
「おしゃれな靴が履けなくなった」
「セルフケアを頑張っているのに、なかなか良くならない」
このような足の痛みでお困りではありませんか?
こんにちは、大阪市旭区の新森桂整体院です。
外反母趾は日常生活に大きな影響を与える厄介な症状です。しかし、諦める必要はありません。適切な考え方と施術やセルフケアで、痛みを引かすことができる疾患です。
そこで今回のブログでは、外反母趾の治し方について、見落としがちな重要なポイントをご紹介します。
外反母趾とは
外反母趾は、足の親指が小指側に曲がり、第一中足骨の頭が内側に突出する変形のことです。この変形により、歩行時の痛みや靴選びの制限など、様々な問題が生じます。
外反母趾の原因で見落とされがちな2つの事
靴選びの落とし穴:幅広だけでは不十分
多くの人が幅広の靴を選ぶことで外反母趾対策をしていますが、実はこれだけでは不十分です。甲の部分がしっかりフィットしていないと、かえって悪影響を及ぼす可能性があります。
甲がフィットしていない靴を履くと
- 歩行時に足が靴の中で前後に滑ります
- 親指の先端が靴の先に繰り返し当たります
- この繰り返しの圧力により、徐々に親指が外側に押し出されます
踵の過回内
多くの人が見落としがちな、もう一つの重要な原因が、踵の過回内です。実は外反母趾の痛みがなかなか引かない人の多くは、この踵の骨が過回内しています。踵が内側に倒れすぎると、足全体のバランスが崩れ、外反母趾の原因となります。
過回内足になると、足にある3つのアーチと重心位置を崩してしまいます。
足の3つのアーチと重心位置
健康な足には3つのアーチがあります
- 内側縦アーチ
- 外側縦アーチ
- 横アーチ
これらのアーチが適切に機能していると、足の重心は以下の3点に分散されます
- 踵の中心
- 第1中足骨頭(親指の付け根)
- 第5中足骨頭(小指の付け根)
しかし、過回内足の場合、重心が内側に偏り、特に第1中足骨頭(親指の付け根)に過度の負担がかかります。これが外反母趾の進行を加速させる要因となります。また、なかなか痛みの引かない外反母趾の多くは、過回内足になっているケースが多いです。
外反母趾になるまでの経緯
外反母趾になるまでの変形の経緯は以下のようになります
横アーチの崩れ
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- 体の歪みにより、本来体の重心が乗るべきでない場所に荷重がかかります。
- この不適切な荷重分散により、踵が内側に倒れる「過剰回内足」の状態になります。
- 過剰回内足により、足の横アーチを支える深横中足靭帯に過度の負担がかかり、徐々に緩んでいきます。
- 深横中足靭帯の緩みが進行すると、横アーチが低下し、崩れていきます。
開帳足の形成
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- 横アーチの崩れにより、中足骨間が開いていきます。
- その結果、足の幅が広がり、いわゆる「開帳足」の状態になります。
- 中足骨が外側に向かって扇状に開いた状態になります。
靴による圧迫
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- 多くの靴は足先が細くなっているため、開帳足の状態で靴を履くと、足の指が圧迫されます。
- 特に、ハイヒールや先の尖った靴を履くことで、前足部への圧迫が増加します。
母趾の変形
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- 靴による圧迫が続くと、母指(親指)が人差し指(第2趾)の方向に押し出されます。
- 同時に、中足骨の頭が内側に突出してきます。
外反母趾の完成
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- 母指が「くの字」に曲がり、つけ根の関節の内側が突き出した状態になります。
- この変形が固定化され、外反母趾の状態が完成します。
この変形過程は、不適切な靴の着用、筋力低下、肥満などの要因によって加速される可能性があります。また、扁平足の人や母指が人差し指より長い人は、外反母趾になりやすい傾向があります。体全体のバランスが崩れることが外反母趾の根本的な原因となるため、足だけでなく全身のケアが重要です。
外反母趾の進行度(セルフチェック)
外反母趾の程度を自己診断する簡単な方法があります。足を平らな床に置き、親指の角度を確認してください。
- 正常:15度未満
- 軽度:15~20度
- 中等度:20~40度
- 重度:40度以上
外反母趾の方が靴を選ぶときのポイント
- つま先が広く、指が自由に動かせるもの
- かかと部分をしっかりと覆い、足全体をしっかり固定できるもの(サンダルやミュールはお勧めしません)
- 甲の部分が調整可能(紐やマジックテープ)
- ヒールの高さは3〜4センチまで
- 横幅が適切なもの
- インソールにアーチサポートがあるもの(土踏まずの部分が盛り上がっている)
まとめ
外反母趾のセルフケア方法は、タオルギャザーを筆頭にYouTubeなどで多く紹介されています。しかし、これらのエクササイズを行っても効果を感じられない場合、足の裏にかかる重心点がずれている可能性があります。
そんな時は、まずは体全体の歪みを整えることが重要です。体の歪みが改善されれば、足にかかる負担も軽減され、セルフケアの効果も高まります。
当院では、外反母趾の症状改善だけでなく、その根本原因である体全体のバランス調整にも力を入れています。セルフケアだけでは改善が見られない方、より効果的なアプローチをお求めの方は、ぜひ一度ご相談ください。最後までお読みくださりありがとうございました。
(監修:鍼灸学士・柔道整復師 桂 寛章)