ギックリ腰は癖になる⁉️
こんにちは大阪市旭区の新森桂整体院の桂です。
欧米では魔女の一撃とも呼ばれるギックリ腰。
たしかに呼んでもないのに突然きて、全ての用事をぶち壊してくれるギックリ腰。ある意味…魔女かもしれませんね。
ギックリ腰、患者さんから時々こんな質問を受けます。
朝「あれ~何か腰が変~?」と思っていたら、昼には動けなくなってしまった…これってギックリ腰ですか?
そして題目の「ギックリ腰は癖になるんですか?」という質問も数多く受けます。
一回でも痛くて大変なのに…この痛みを何度も繰り返すの?
床にある物を取ろうとしただけで「グキッ」って…私の腰どうなってるの?
こんな不安をお持ちの方もいるかと思います。
そこで今回のブログでは、「知ってるようで知らない、ギックリ腰」について書いてみます。
ギックリ腰とは
まず小難しい話をしますと、ギックリ腰とは「あだ名」です。
正式名称は「急性腰痛症」と言います。
(ちなみに「五十肩」というのもあだ名でして、こちらは「肩関節周囲炎」が正式名称です)
あだ名が高じてか、最近では「ギックリ背中」なんて言葉まであります。
突然背中が痛くなった症状を呼んでいますが、私がこの業界に入った30年前には聞かなかった名前です。
では急性腰痛症、ギックリ腰に話を戻して説明します。
呼んで字の如く、急に腰が痛くなる疾患ですね。
ただしギックリ腰の原因は、はっきりとは分かっていません。諸説諸々あります。
そこで私見を述べさせてもらいます。
ギックリ腰を起こす時のきっかけとして「くしゃみをした、重いものを持ち上げた」などがあります。
しかし、さっきまで健康な人の腰が「くしゃみ」をしただけで、あんな痛みが出るほど腰を痛めるとは思えません。
また「重い物…」と言いましても、いつも持ち上げてる掃除機や植木鉢を持ち上げただけでも「ギックリ腰」は起きます。
何で?いつもは大丈夫だったのに、今回は「ギクッ」となったか…??
それは腰に負担(筋肉の疲労)が溜まっていたからです。
いわば火山のマグマみたいなもので、火山はマグマが溜まってある日「ドカン!」と爆発します。
つまり慢性的な腰痛や体の歪みが徐々に蓄積されて、何かの拍子に「ギクッ」と痛めたのがギックリ腰です。
※ちなみに冒頭の「朝、腰が変で昼に動けなくなった腰痛」はギックリ腰です
ギックリ腰は癖になるのか?
結論から言いますと、癖とはちょっと違うかな?と思います。
なぜならギックリ腰で治療した方が久しぶりの来院時、何と言われて来るか…
A:「先生~、またギックリ腰…助けて~」
B:「先生、あれから腰は調子いいです~。今回はちょっと別のところが痛くて…」
両者を比較すると答えは断然Bの方が多いです、Aの方は1割いるかいないかです。
もし癖になる…というなら、もう少し多くないと言わないかな…と思います。
ただし「また、やったんですか?」という方がいるのも事実です。
このような再発を繰り返す方は、仕事柄いつも腰に負担をかけているなど、何か原因があります。
また「ギックリ腰」に限らず、普通の腰痛(普通という呼び方も変ですが)を繰り返す方であれば、もっといらしゃいます。
これは普段の姿勢(立ち方・歩き方・座り方)などで、知らず知らずのうちに腰に負担がかかり、腰が負担に耐えきれなくなって「イタタタタ…」となります。
ですからギックリ腰を起こしても「癖になる!?」などと必要以上に心配しないでください。
しっかりと今回の痛みを治して、普段の姿勢を気をつけるなど体のメンテナンスをしていけば、それがギックリ腰の再発予防になります。
ギックリ腰の治し方
ギックリ腰だからといって、特別なことはしないでも良くなります。
下記の方も特別なことはしていません。普通に腰痛の施術をしただけです。
痛みは特別ですが、骨が折れたり外れたりはしていません。安心してください。
Googleマップの口コミより
(施術の効果には個人差があります)
繰り返しになりますが、腰に溜まっていた負担が限界点まできている状態で、何かの拍子(物を持ち上げたなど)に痛くなるのがギックリ腰です。
※水が溢れそうなくらい入ったコップに、最後の一滴をたらしたら…溢れてしまったイメージです。
ギックリ腰になり動けるようなら、整骨院や鍼灸院に行かれてください。
レントゲンを撮ってほしかったり、痛み止めが必要なら整形外科です。
もし動けない痛みなら無理に動かず安静にしてください。
その際は横向きで寝ると楽かと思います。
市販の痛み止めを飲まれるのも一つの手ですし、湿布を貼るなら冷たいタイプです。
またコルセットをするなら動く時だけで結構です。寝ている時は外してください。
ギックリ腰と間違えやすい尿路結石
ギックリ腰と同じように急に腰が痛くなるのが「尿路結石」です。
私も2例ほど「ギックリ腰」だと思って来られた患者さんが、よくよく体を見させてもらったら「尿路結石」で泌尿器科に行ってもらった経験があります。
ただ両方とも痛みが出てからですと冷静な判断が出来ないくらい痛いので、予備知識として簡単に説明させていただきます。
尿路結石とは、おしっこの通る管に結石が詰まって痛みが出ます。
ですから痛みが出る場所が、背中だったり脇腹の方だったり太ももの付け根だったり色々です。
結石は尿管を移動するので、痛みの位置や強さが変わります。
対してギックリ腰の痛みは、そんなに大きく痛みの位置は変わりません。
もちろん治療して一番痛かった所が良くなると、違う所に痛みを感じるというのはあります。
またギックリ腰の痛みは筋肉の痛みなので安静にしていると楽ですが、結石の痛みは安静にしていても変わらないのが特徴です。
ですから、痛む場所や強さが変わる・安静にしていても痛む、これらの場合泌尿器科の受診をお勧めします。
まとめ
ギックリ腰って本当に痛いですよね。私も一度だけですが経験があります。
座ることも寝ることも出来なかったので、壁に寄りかかったまま自分で鍼をしました。(次の朝には治っていたので「この業界で生きていけるかも!」と嬉しく思ったのを覚えています。笑)
長々と書いた今回のブログですが、少しでも皆様の参考になれば幸いです。
もし「ギックリ腰」の痛みが長引いている…など何かお困りのことがあれば、早めにご相談ください。ご自分では気がつかない体の歪みが、その痛みの原因かもしれません。
最後までお読みくださりありがとうございました。
(監修:鍼灸学士・柔道整復師 桂 寛章)