膝のお皿が割れる!?

膝のお皿の痛みで悩む方へ~有痛性分裂膝蓋骨について~
「サッカーやバスケなど、好きなスポーツを思いっきりできない」
「リハビリを頑張ってるのに、いつまで経っても良くならない」
「なるべくなら手術はしたくない」
このような症状でお悩みではありませんか?
膝に痛みがあると、階段の上り下りや正座など日常生活の動作も大変ですよね。
そして何よりも「いつまでこの痛みと付き合わないといけないのか?」という不安も出てくるかと思います。
そこで今回のブログでは「有痛性分裂膝蓋骨」について、実際の患者さんの声も含めて書いてみましたので、最後までお読みください。
膝のお皿が分離した「有痛性分裂膝蓋骨」とは?
有痛性分裂膝蓋骨…なかなか耳慣れない言葉ですよね。私もこの業界に居なければ、まず耳にする機会も無いかと思います。
「ゆうつうせい ぶんれつ しつがいこつ」。簡単に言うと「膝のお皿(膝蓋骨)が割れて、痛みがある状態」のことです。
「膝のお皿が割れている!」と聞いたら、ビックリする方もいるかと思いますが、実は生まれつき膝のお皿が完全に一つにならず、2つ以上に分かれた状態になっている人もいるんです。
これを「分裂膝蓋骨」と呼ぶのですが、日本人の約1~2%の方がそうだと言われています。
有痛性分裂膝蓋骨の特徴的な症状
この症状の特徴として、以下のようなことが挙げられます。
1. 膝の前面、特にお皿の下部に痛みがある
膝を曲げたり伸ばしたりする時に痛みを感じることが多いです。
2. 階段の上り下りがつらい
特に階段を降りるときの痛みが強いという方が多いです。
3. 長時間座った後に立ち上がる時に痛む
授業中の座る姿勢などで痛みを感じることがあります。
4. 正座が難しい
膝を深く曲げると痛みが出ることがあります。
5. 膝をついたり、膝に直接圧力がかかると痛む
膝をつく動作や、膝を押すと痛みを感じます。
これら症状の強さは人によって様々です。軽い違和感程度の方もいれば、スポーツができないほど強い痛みを感じる方もいます。
一般的な治療法
整形外科などで行われる一般的な治療法としては、以下のようなものがあります。
安静・運動制限:痛みを感じる動作を一時的に控える
消炎鎮痛剤の服用:痛みや炎症を抑える薬の処方
物理療法:超音波治療、電気治療など
サポーターやテーピング:膝のお皿を安定させる
ストレッチや筋力トレーニング:膝周りの筋肉を強化する
上記の保存的治療で改善しない場合、手術も検討されます。
当院の施術例
当院に通われていた16歳の男子高校生Aさんの例をご紹介します。
Aさんは幼い頃からサッカーをしていました。高校に入学して間もない5月、練習中に今までに感じたことのない激しい痛みが膝に走り、立つこともできなくなってしまいました。
病院を受診したところ「有痛性分裂膝蓋骨」と診断されました。数件の病院でリハビリを受けましたが、なかなか痛みがとれず、大好きなサッカーも思うようにプレーができない状態が続いていました。
そんな中、当院に来院されたAさん。詳しく検査をしてみると、体全体のバランスが崩れており、特に股関節と足首の歪みが目立ちました。この歪みが「分裂している骨」への負担を増大させ、痛みを出していると考え施術しました。
すると来院時には出来なかった膝の曲げ伸ばしの痛みが改善し、サッカーも全力で出来る様になってくれました。
(※施術の効果には個人差があります)
当院の考え方
有痛性分裂膝蓋骨は文字通り、膝のお皿が分かれていて痛みが出ている状態です。
しかし、Aさんのように「生まれつき膝のお皿が分かれていて」も、長年スポーツをしていて問題が無かったのに、ある日突然「痛みが出る」ケースがあります。
もし単純にお皿が分かれていることだけが痛みの原因なら、もっと小さい頃から痛みが出ていてもおかしくありません。なぜ高校生になってから急に痛みが出てきたのでしょうか?
当院では次のように考えています。
身体は一つの連動したシステムであり、どこかに歪みがあると、その影響はさまざまな部位に及びます。つまり、身体が歪むと、どこかに負担が集中するのです。その負担が集中した部位が「膝なら膝」が痛くなるし、「腰なら腰」が痛くなります。
Aさんの場合も、成長期の体の変化や、高校の部活の練習量の増加などで体の歪みが生じ、元々分裂していた膝蓋骨に過度な負担がかかるようになったと考えられます。
つまり、お皿が分かれている事より、体の歪みによる膝への負担増大が痛みの本当の原因でした。
まとめ
なかなか良くならない「有痛性分裂膝蓋骨の痛み」でお悩みの方、その痛みは必ずしも膝だけの問題ではないかもしれません。
当院では、痛みの原因を探るための丁寧な検査と、身体の歪みを調整する施術を行っています。
「この痛みとずっと付き合っていくしかないのかな…」と諦めてしまう前に、まずは無料相談をお受けいただけますので、お電話やメールでお問い合わせください。最後までお読みくださり有難うございました。
(監修:鍼灸学士・柔道整復師 桂 寛章)