頸肩腕症候群に効くツボ

「首や肩がこわばり、腕や指先まで痛みやしびれが走る…」
このような不快な症状に悩まされていませんか?
デスクワークの最中に突然襲ってくる鋭い痛み
スマートフォンを長時間使用した後の腕の違和感
夜になっても消えない首や肩のこり
これらの症状に心当たりがある方は、もしかしたら「頸肩腕症候群」かもしれません。
毎日の生活に支障をきたすこの厄介な症状…
「もう我慢の限界」「どうにかしたい」と思いながらも、適切な対処法がわからず悩んでいる方もいらしゃるかと思います。
実は「頸肩腕症候群」の多くは、日々のちょっとしたケアで改善できます。
今回のブログでは、自宅で簡単にできるツボ押しを中心に、頸肩腕症候群の症状を和らげる方法をご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
頸肩腕症候群とは
頸肩腕症候群は、最近増加してる疾患の一つです。なぜなら頸肩腕症候群の発症原因が、私たちの日常生活と密接に関係しているからです。長時間のデスクワークでパソコンに向かい続ける姿勢、スマートフォンの使用時の姿勢など、前かがみで上肢(肩から腕)を繰り返し使うことで、首や肩、腕の筋肉に負担が溜まり、痛みやしびれが現れます。
頸肩腕症候群のセルフチェック
以下の症状が3つ以上ある場合、頸肩腕症候群の可能性があります。
- 首が重だるく感じる
- 首の可動域が制限される
- 腕にしびれが生じる
- 肩や腕に痛みやこりがある
- 手指にしびれや冷感がある
- 腕に脱力感がある
- 文字を書きにくい
鍼灸師が選ぶツボ押し5選
- 天柱(てんちゅう): 首の付け根(髪の生え際)、後頭部のくぼみにあるツボです。首の筋肉の緊張をほぐし、頭痛の緩和にも効果があります。
- 肩井(けんせい): 首の付け根と肩先を結んだ線の真ん中付近にあります。肩の周りの筋肉の緊張や頭痛の緩和に効果があります。
- 風池(ふうち): 後頭部の髪の生え際、耳の後ろにある骨の少し下の窪みにあります。首の痛みや頭痛の緩和に効果があります。
- 手の三里(てのさんり):肘を曲げたときにできるしわの外側から、手のひらに向かって指3本分の辺りにあります。腕の痛みやしびれに効果があります。
- 合谷(ごうこく): 親指と人差し指の付け根にあるツボで、首や肩の痛みの緩和に効果的です。
ツボ押しが有効な理由
ツボがなぜ効くか?それは、私たちの体に備わっている「体性–内臓反射」のおかげです。この反射は、皮膚や筋肉(体性)への刺激が、内臓の働きに影響を与える仕組みのことです。
簡単に言えば、体の外側(皮膚やツボ)をマッサージしたり刺激したりすることで、体の内側(内臓)の調子を整えることができるのです。これは、私たちの体が外と内をつなぐ精巧なネットワークで結ばれているからです。
例えば、手のツボを押すと、そのツボにつながる神経が刺激され、その信号が脳に伝わります。脳はその信号を受け取ると、自律神経系を通じて内臓の働きや血の流れ、筋肉の緊張を緩和させるなどの調整を自動的に行ってくれるのが「体性ー内臓反射」です。
このような仕組みによりツボ押しは、体の自然な治癒力を高め、様々な不調(痛み・しびれ・筋肉のこり)の解消に効果を上げます。
ツボの押し方(時間や回数)
ツボ押しを行う際は、以下の点に注意して下さい。
- 力任せに押さず、心地よい強さの圧で押して下さい。
- ツボの場所は厳密に考えなくても結構です。上記の図を参考に「押したら気持ちのいい場所」を探して下さい。
- 1つのツボにつき、10~15秒程度を3回ほど押して下さい。
- 1日に2~3回、朝晩や休憩時間に行うのが理想的です。
ツボ押しの他に自分でできること
ツボ押しだけで改善すればそれに越したことはないですが、その他に「血行を良くする」ことは、頸肩腕症候群の改善に効果的です。以下の方法もぜひ取り入れて下さい。
入浴
お風呂はシャワーで済まさずに、湯船に浸かって下さい。ぬるめのお湯(38~40度)に20分程度浸かることで、体が温まるだけでなく下半身に水圧がかかり血行が良くなります。
ウォーキング
軽めの有酸素運動は血行促進に効果的です。1日30分程度のウォーキングを心がけましょう。
ストレッチ
首や肩、腕のストレッチを行い、筋肉の緊張をほぐします。
姿勢の改善
デスクワーク時は背筋を伸ばし、適度に休憩を取り入れて下さい。
睡眠
質の良い睡眠は体の回復に不可欠です。また就寝前のスマホの利用は自律神経を乱す原因になりますのでおやめ下さい。
まとめ
いかがでしたでしょうか、今回のブログが少しでも「頸肩腕症候群でお困りの方」のお役に立てれば嬉しいです。
ただ、本文中にも述べましたが、ツボ押しで全ての症状が改善すればいいのですが、改善しないこともあります。もしツボ押しであまり効果を感じれない場合は、身体の歪みが原因で症状が出ているかもしれません。
そのような場合は、当院でも歪みを整える施術は出来ますので、ご相談ください。最後までお読みくださり、ありがとうございました。
(監修:鍼灸学士・柔道整復師 桂 寛章)