歩くと膝のお皿の上が痛くなる意外な原因
歩くと膝のお皿の上が痛い…その原因、実は「太ももの裏」かもしれません
こんにちは。大阪市旭区の新森桂整体院、桂です。
「歩く距離が増えると、膝のお皿の上が痛い」
「太ももの前がパンパンに張ってしまう」
そんなお悩みはありませんか?
今回は、歩くと膝が痛くなる意外な原因と、すぐにできるセルフケアをお伝えします。
なぜ歩くと膝のお皿の上が痛むのか?
太ももには、膝を動かすための大きな筋肉がついています。
- 太ももの前の筋肉:膝を「伸ばす」役割
- 太ももの裏の筋肉:膝を「曲げる」役割
この2つが協力して働くことで、歩いたり・階段を上ったり・椅子から立ち上がったりできるのです。
たとえば、椅子から立つときは太ももの前の筋肉、座るときには裏の筋肉がメインで使われます。歩くときも同じように、前と裏の筋肉が協調して働いています。
たくさん歩くと太ももの前が張る理由
ここで大事なのは「膝を伸ばす筋肉=太ももの前は、体重を支える役割もある」ということ。
歩いているときは、片足で体を支えながら前へ進みます。その際に膝がぐらつかないように安定させているのが前側の筋肉です。
つまり太ももの前は、
- 膝を伸ばす
- 体重を支える
という2つの仕事を同時にこなしています。
ですから、たくさん歩いた日や立ちっぱなしの日は、筋肉はずっとフル稼働。腕に重い荷物を持ち続ければ腕が張るように、太ももがパンパンになり、膝の上に痛みとして現れてしまうのです。
太ももの前をほぐしても痛みが戻る理由
パンパンになった太ももの前の筋肉。
マッサージやストレッチをすれば、一時的には楽になるかもしれません。
でも、たくさん歩いたり、階段を上り下りしたりすると…また同じところが痛み出す。
「どうしてまた痛くなるんだろう?」
そんな経験はありませんか?
実はこの痛みの原因は、太ももの前だけではなく、「裏側」にもあるのです。

見落とされがちな太ももの裏の役割
太ももの裏(ハムストリング)は、膝を曲げる筋肉です。
「えっ?膝の上、太ももの前が痛いのに裏側が関係あるの?」と思うかもしれませんね。
ここで思い出してほしいのは、歩くときは、前と裏の筋肉が協調して働いているということ。
どちらか一方がうまく動かないと、もう片方に余分な負担がかかってしまいます。
車の「アクセルとブレーキ」で例えると…
太ももの前は「アクセル(膝を伸ばす)」
太ももの裏は「ブレーキ(膝を曲げる)」
と考えてみてください。
車は、アクセルで進み、ブレーキで止まりますよね。
でも、もしブレーキをかけたままアクセルを踏んだらどうでしょうか?
車はうまく進みませんし、エンジンにも大きな負担がかかります。
実は、膝も同じことが起きているんです。
太ももの裏が硬くなって「ブレーキがかかったまま」の状態になると、膝を伸ばそうとしても裏側に引っ張られてうまく伸びきらない。
そんな状態で歩けば、前側の筋肉に過度な負担がかかり痛みの原因になります。
つまり、太ももの裏側が硬くなると、いくら前側をケアしても、また同じ痛みを繰り返してしまうのです。
【セルフチェック】膝が伸びているか確認
自分の太ももの裏が硬いかどうかは、簡単にチェックできます。
- 壁を背にして立つ
- かかと・お尻・頭を壁につける
- ふくらはぎが壁につくかどうかを確認
- つく → OK(膝は伸びている)
- つかない → 裏が硬く、膝が曲がっている状態

↑膝が伸びていれば、ふくらはぎは壁につく

上の写真のように、ふくらはぎが壁から離れている方は、太ももの裏のストレッチがおすすめです。
今すぐできる!太ももの裏ストレッチ
椅子に座って、手軽にできる方法です。
- 椅子に浅く座る
- 片足を前に伸ばす
- つま先を天井に向ける
- 背筋を伸ばし、体を少し前に倒す
- 太ももの裏が「イタ気持ちいい」と感じたら20~30秒キープ

左右交互に、3~5回。朝と夜に行うのがおすすめです。1週間も続ければ、膝の伸び具合が変わってくるのを感じられるはずです。
ふくらはぎと太もも、お風呂でまとめてケア
もう一つ、ぜひ試してほしいケアがあります。それがアキレス腱からふくらはぎのマッサージです。
実は、膝が痛い方や膝が伸びにくい方の多くは、アキレス腱からふくらはぎが硬くなっていることが多いんです。
特に、アキレス腱の少し上の部分。この辺りには、足の疲れをとるツボがあります。
お風呂でのケアが効果的!
このケア、実はお風呂の湯船の中で行うのがとてもおすすめなんです。
お湯の温かさで筋肉が緩みやすくなっているので、無理なく効果的にほぐすことができます。
お風呂でできる2つのケア
①のセルフマッサージ
- 湯船の中で、膝を曲げる
- アキレス腱からふくらはぎにかけて、指でつまむようにほぐしていく
- 硬いところ、痛気持ちいいところを見つけたら、そこを重点的にやさしくマッサージ
②正座で太ももの前をストレッチ
足首をマッサージした後は、そのまま湯船の中で正座をしてみましょう。
浮力があるので、膝に負担がかからずストレッチできます。
30秒~1分程度、無理のない範囲でキープしてください。
注意点
- 正座で痛みを感じる方は、足首のマッサージだけで大丈夫です
- 強く押したり無理に伸ばしたりせず、気持ちいい範囲でOK

まとめ:膝の痛みを繰り返さないために
今日からできる3つのポイントです。
- 膝の伸び具合をチェック
ふくらはぎが壁につかない人は、太ももの裏が硬くなっているサインです。 - 太ももの裏ストレッチを習慣に
椅子に座ってできる簡単なストレッチを、朝晩続けてみましょう。
1週間も続ければ、膝の伸び具合が変わってくるのを実感できるはずです。
- お風呂でふくらはぎ&太ももの前をケア
毎日のお風呂タイムを活用しましょう。
- アキレス腱からふくらはぎをやさしくマッサージ
- 正座で太ももの前をストレッチ
セルフケアをしても改善しない方へ
もしセルフケアを続けても、痛みが改善しない場合は、骨盤や股関節など全身のバランスに問題があるかもしれません。
当院では、痛みのある部位だけでなく全身のバランスを整える施術を行っています。
- なぜ太ももの裏が硬くなってしまうのか
- なぜ痛みを繰り返してしまうのか
- 根本的な原因はどこにあるのか
※実際の膝痛患者さんの感想も載せた、症例ページはこちらです↓
https://www.seikotsu.com/menu/hizatsu
「セルフケアだけでは限界を感じる」
「安心して歩ける体を取り戻したい」
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。膝の痛みを気にせず歩ける毎日を一緒に取り戻しましょう。最後までお読みくださり有難うございました。
(監修:鍼灸学士・柔道整復師 桂 寛章)




