首の痛みとコリについて

「朝起きた瞬間から首にコリがある」
「仕事中、パソコンをしているとだんだん首が痛くなる」
寒くなると厚着をしたり、首をすぼめる姿勢になりがちなことから、首の痛みやコリを訴える患者さんが増えています。そこでこの度のブログでは「首の痛みとコリ」について書きました。
首の痛みとコリについて
こんにちは、大阪市旭区にある新森桂整体院の桂です。
1月も中旬になり、日中は少し暖かく感じますが朝晩はまだまだ寒く、厚着をしたり首をすぼめて歩いたり…と、慢性的にコリのある方には普段より辛い季節かと思います。
「不意に首を動かすと、ピキッ!とした痛みが出る」
「パソコン仕事をしていると、首のコリが気になって集中できない」
「車の運転で後ろを見る際に、首が痛くてうまく振り向けない」
このような悩みを抱え、当院に来られる方も多いです。そんな方には「なぜ?首に痛みやコリが出ているのか」を、問診や身体の歪みの検査を行い「原因」を探していくのですが、多くの方に共通することがあります。
今回のブログでは、それら共通項やセルフケアを中心に書きましたので、ぜひ最後までお読みください。
「痛みやコリ」が出る人と出ない人の差
まず、「痛みやコリ」がなぜ起きるか?についてです。
例えば同じ職場で同じパソコン仕事をしていても「痛みやコリ」が出る人、出ない人っていますよね?「なんで私は肩や首がツラいのに、あの人はいつも元気なんだろう?」こんな事を考えたことはありませんか?
この差は何かと言いますと、大きくは3つになります。
姿勢
例えばパソコンの画面を覗き込むように、首を前に出して仕事していると頭の重さ(約5キロ)は首にばかりかかるので、当然ながら首の筋肉は早く疲れ、疲労が溜まります。
一方、背筋が伸びた姿勢で仕事をしていれば、頭の重さは背骨全体で支えるので、首の筋肉ばかりが疲れることはありません。
この両者を比較して「首が凝るのはどっち?」と尋ねたら…首を前に出して仕事をしてる人ですよね。
そしてこの「首を前に出した姿勢」で毎日仕事をしていたら、頭を支える首の筋肉はどんどん硬く(凝る)なります。それでも使い続けると、いつか限界点を超えて痛みが出ます。
筋肉の質と回復力
私も中年なので、あまり触れたくないですが(笑)、年齢を重ねれば重ねるほど「筋肉の質」も「回復力」も低下します。つまり、若い頃なら少々姿勢が悪くても平気だったことが、年齢を重ねると無理が効かなくなり、「痛みやコリ」を感じます。
例えばスマホ。今時の高校生のスマホを見てる平均時間はなんと6時間以上だとか。(2023年こども家庭庁調査より)
またスマホを見る際の理想の姿勢は、画面と顔が同じ高さです。この高さであれば、首もさほど疲れません。ですが頭を下げれば下げるほど、頭の重み(約5キロ)が3倍5倍となって、首にのし掛かります。
しかし、左のような姿勢でスマホを見てる人は少ないですよね。高校生を含め大抵の方は、真ん中や右だと思います。
でも高校生で、首に痛みやコリを慢性的に抱えている子は…大人より遥かに少ないです。
なぜなら、若い頃は昼間どれだけ姿勢が悪くても、一晩寝れば大抵の疲労はリセットされ回復します。でも中高年になると、そうはいきません。
だんだんと一晩寝ただけでは疲労は回復せずに、次の日に負担が持ち越しになり、首や肩にコリがでます。それでも次の日も仕事。こんな負担が積み重なり、ついに限界点を超えると「痛み」が出ます。
生活習慣
ここであげる生活習慣とは、疲れが溜まった首を回復させる習慣が有るか?無いか?です。
「首の痛みやコリは、パソコン仕事のせいですよ。」
「仕事する時の姿勢や時間、気をつけてくださいね~」などと、今更ながら言われなくても、皆さん重々承知かと思います。
実際問題として、職場のパソコンの画面が体の正面に無いとか、自分の体に合うイスや机の高さでないなど、ご自分の努力では変えようがないこともあるかと思います。
そんな方にこそ注目してほしいのが「血流」、血の流れの良し悪しです。結論から言えば、血流が良くなる生活習慣を送っている方は、疲労からの回復力も強く、首に痛みやコリが出にくいです。
回復方法(セルフケア)
血液には、筋肉が活動する為に必要な「酸素や栄養」が含まれています。日中、仕事で疲労した筋肉に、十分な酸素や栄養を供給できるか?できないか?もちろん、出来る方が疲労から早く回復します。
そこで、日常生活で血流をよくする習慣をあげてみます。
お風呂
シャワーだけで済まさずに、湯船に浸かってください。湯船に浸かると単に温まりやすいだけでなく水圧がかかります。下半身を中心に水圧がかかる事で、血の巡りが良くなります。
睡眠の質
睡眠の質を高める為に、注意してほしいのはスマホです。就寝前の1時間はパソコンやスマホの画面は見るのはおやめ下さい。なぜなら画面から発せられるブルーライトを浴びると、脳は覚醒し睡眠に必要なホルモンの分泌が抑制され、睡眠が浅くなります。
睡眠の質が下がると、自律神経の乱れに繋がります。自律神経とは自分の意志ではコントロールできない神経のことで、血流も自律神経がコントロールしています。
自律神経が乱れると、本来必要な血液の量を必要な筋肉に送ることが出来なくなり、筋肉の回復が遅れます。
また、休みの日だからといってダラダラと寝るのも良くありません。平日と休日で起床時間が違うと、体内時計が狂い自律神経も乱れます。休日前に長い時間寝るなら、就寝時間を早めにすることをお勧めします。
運動の習慣
体を動かすと、血流は良くなります。理想は水泳など大きく腕を動かす運動ですが、なかなか新たにスポーツクラブに通うのも難しいかと思います。
そこで一番手軽なのは歩くこと。歩くことは血流の改善だけでなく、自律神経にも良い影響が出ます。ぜひ毎日の生活の中に、15分でもいいので歩く習慣を取り入れてください。
まとめ
首の痛みとコリは、姿勢、年齢による筋肉の質と回復力の低下、そして生活習慣の差によって生じます。ただ、年齢は変えれませんし、姿勢も「分かっちゃいるけど…」となりますよね。
そこでまずは、血流改善のための習慣づくりから始めてください。お風呂でのリラックス、質の高い睡眠、適度な運動を日常に取り入れることで、首の健康を維持し、痛みやコリを予防できます。
また、当院では「首の痛みやコリ」に対しての施術も行っていますので、お気軽にご相談ください。最後までお読みくださり、ありがとうございました。
(監修:鍼灸学士・柔道整復師 桂 寛章)