腰痛の方の椅子選び

こんにちは、大阪市旭区の新森桂整体院の桂です。

デスクワーク時の腰の痛みはもちろんですが、姿勢の崩れを気にされている方は意外と多いです。そこで少しでも腰のためにと考え、腰痛対策用の椅子の購入を考えられている方や、勉強中のお子さんの姿勢を気にされて、姿勢が良くなる椅子を探されている方もいるかと思います。

でも…腰痛対策や姿勢が良くなる椅子と言っても、色々種類がありすぎて、どれを選べばいいか迷いますよね。

私も職業柄か、友人から「どんな椅子がお勧めか?」と時々聞かれますし、私自身も色々な椅子を使ってきました。

そこで今回は「腰痛対策の椅子」「姿勢良くなる椅子」について書いてみました。

腰痛対策・姿勢改善の椅子とは

デスクワーク時の腰痛対策の椅子は、アーロンチェアが有名です。実は私の兄はプロモデラー(模型作り)で一日中座ってます。その兄も腰痛対策に選んだ椅子はアーロンチェアです。

※ちなみにこんな小さいのを作ってます(驚)

さて、腰痛対策の椅子の特徴は「体圧を分散して疲れにくい」「人間工学に基づいて設計」など色々ありますが…簡単に言えば、色んな所にレバーがあり、座面の角度やら何やらを個人に合わせて細かく調整できる椅子と考えてもらって結構です。

値段の差は、材質の差(体圧の分散)や座面の角度(高さだけでなく前後の傾き)の微調整の差などと考えてください。

一方、姿勢が良くなる椅子は「バランスチェア」が有名です。これはずいぶん昔に私も使っていました(30年くらい前?)。

この椅子の特徴は、2つある前の座面?に膝を乗せ、そこで体重を支えることで自然と背筋が伸びた姿勢になることです。他の姿勢が良くなる椅子も、「背筋が伸びた姿勢で座る」ことを目的にしているので、基本的にはどれも同じ考えの椅子と思ってください。

少し前にバランスボールを椅子代わりにする学校もニュースで取り上げられましたが、バランスボールも同じ考えですね。

使ってみた感想

腰痛対策の椅子

アーロンチェアの感想は「疲れにくい」です。でも「腰痛を治してくれる」椅子ではありませんので、そこは勘違いされないようにして下さい。

そして疲れにくいのも、正しく座ればです。これはアーロンチェアに限らず言えることですが、椅子に座る上で一番大事なのは「腰の位置」です。いい椅子は腰の位置がしっくり決まります。しかしアーロンチェアでも浅く座る(正しく座らない)と、腰の位置が決まりません。そして、浅く座ると疲れにくさも他の椅子と大差ないです。

姿勢が良くなる椅子

バランスチェアの感想は…長く座ると私は膝がしんどくなりました。膝で体重を支える分、ある程度仕方がないのかな?と思います。(※膝に痛みのある方には向きません)

その点バランスボールは膝で支えるわけではないのでいいと思います。(値段も安いですし)

ただし、これも座り方次第という面はあります。我が家でも娘の椅子にバランスボールを使っていましたが…本人が「姿勢を良くしよう!」と思わない限り、背中を丸めて座ることは可能です。ちなみに娘は…丸めてましたね(笑)。

その他、座面が二つに割れた坐骨で座る「アーユル・チェアー」なども使ってみましたが、姿勢が良くなるかどうかは、本人の自覚次第です。アーロンチェアも含めどんな高級な椅子でも「背中をクニャ」とさせて座ることは可能です。

結論

私自身、色々な椅子を試してきました。そんな私が今どんな椅子に座っているかというと…普通の椅子です(笑)。でも、ひと工夫しています。それはお尻の骨を持ち上げること。

背骨の一番下の尾てい骨、こいつを少し持ち上げて座ると、いわゆる「骨盤が立った良い姿勢」で座れます。※骨盤が立つ姿勢については、こちらのブログをご覧ください。https://www.seikotsu.com/news/%e8%85%b0%e7%97%9b%e3%81%8c%e6%a5%bd%e3%81%ab%e3%81%aa%e3%82%8b%e3%82%a4%e3%82%b9%e3%81%ae%e5%ba%a7%e3%82%8a%e6%96%b9

まず、バスタオルを用意してください。四重くらいに折り畳み、端っこの方だけ丸めます。この丸めた部分に、尾てい骨を引っ掛ける感じで座ると、骨盤が立った良い姿勢で座れます。

これならテレワークでリビングの椅子でお仕事をされている方でも、今すぐ出来ると思います。また、同じ様な考え方の商品として「バックジョイ」なども販売されています。

まとめ

「腰痛対策の椅子」「姿勢が良くなる椅子」とあえて2種類をあげて解説しましたが、姿勢良く座ることは腰痛対策にもなりますので、基本的には同じ考え方の椅子と思ってください。

ですから腰痛対策の椅子を探されている方は、まずはバスタオルを尾てい骨にあてて座る(骨盤を立てる座り方)感覚を覚えていただき、その上でお目当ての椅子に実際に座り「腰がしっくりくる椅子」を選ばれると良いと思います。

また、お子さんの姿勢を良くする為に椅子を探されている方も、まずはご自分で骨盤が立つ座り方の感覚を掴まれた上で、バランスボールなどの「正しいイスの座り方」をお子さんに教えてあげると良いと思います。

今回のブログが、「腰痛対策や姿勢が良くなる椅子」を探されている方のお役に立てば嬉しいです。最後までお読みくださり、ありがとうございました。

(監修:鍼灸学士・柔道整復師 桂 寛章)