姿勢のクセが反り腰を作る!?

こんにちは、大阪市旭区にある「新森桂整体院」の桂 寛章(かつら ひろあき)です。
先日、ある患者さんからこんな相談を受けました。
「腰が痛くて病院に行ったら“反り腰ですね”って言われました。でも、いただいた湿布や飲み薬を使っても、あまり良くならなくて…。反り腰ってどんなことに気をつければいいんですか?」
実はこれ、意外とよくある質問なんです。
反り腰は、無意識でとっている姿勢なので、「何に気をつければいいか?」分からない方も多いのです。
そこで今回のブログでは、
- 「反り腰ってどんな状態?」
- 「自分で確認できるの?」
- 「何をすればいいの?」
といった疑問にお答えしながら、日常の中で気を付けてほしい事をご紹介します。
反り腰って何?
「反り腰」とは、骨盤が前に傾いてしまい、腰のカーブが強くなっている状態をいいます。
人の背骨は横から見ると、もともとS字カーブを描いていますが、そのカーブが過剰に反ってしまっている状態です。
見た目としては、以下のような特徴があります:
- お尻が突き出たように見える。
- お腹が前に出ているように見える。
- 胸を張ったつもりが、腰から反ってしまっている。
特に3番目の「姿勢を良くしようと頑張っている」のに、逆に腰に負担をかけてしまっている方は少なくありません。
反り腰のセルフチェック
「もしかして私も…?」と思った方は、まず次の方法で簡単に確認してみましょう。
【壁を使ったチェック法】
- 壁に背を向けて立ち、かかと・お尻・背中・頭を壁につけます。
- 腰と壁のすき間に手を差し込みます。
- 手のひら1枚分のすき間ならOK。
- 手のひら2枚分以上なら、反り腰の可能性大。
★また、上向きで長時間寝たときに腰が痛くなる方も、反り腰の可能性が高いです。
なぜ反り腰になってしまうの?
反り腰の方には、次のような特徴があります:
- 腰から背中の筋肉が常に緊張している。
- 太ももの前側の筋肉が緊張している(正座をして太ももがつっぱる方は要注意)。
- ヒールの靴をよく履く。
- 妊娠や肥満などでお腹が前に迫り出している。
★1番目と2番目の筋肉の緊張は、このあとお話しする「立ち方のクセ」が原因の方が多いです。
意外と見落としがちな反り腰の「クセ」
反り腰になりやすい方は、次のような無意識の動作をしていることがあります:
- 立っているとき、つま先重心やかかと重心になっている。
- 「胸を張る」=「腰を反る」になっている。
★1番目の「重心の位置」ですが、本来は**「親指の付け根・小指の付け根・かかと」**の3点にバランスよく体重がかかっているのが理想です。
このバランスが崩れると、そのズレを補うために腰を反らせる姿勢になり、反り腰になってしまうことがあります。
ただ、自分ではどこに重心がかかっているか分からない方も多いです。
そこでおすすめのチェック方法がこちらです。
- 足の裏にタコや魚の目ができている方は、その部分に体重が集中しているサイン
- 片足立ちでふらつく方も、重心がずれている可能性が高いです
★2番目の「胸を張る」についてですが、一見、良い姿勢に見えても、「ちゃんとした姿勢を目指すあまり、背骨を腰から反らしてしまう」ことで、かえって反り腰になってしまうケースがあります。
自分でできる対策は?
✅ 太ももの前側(腸腰筋)のストレッチ
→ この筋肉が硬くなると、骨盤が前に引っ張られ、反り腰が進んでしまいます。
ストレッチの方法はいろいろありますが、一番簡単なのは、お風呂(湯船の中)での正座です。30秒〜1分ほどを2〜3回行ってみてください。
(※ただし、正座をすると膝が痛む方は、無理に行わないようにしてください)
✅ 腹筋に軽く力を入れる意識を持つ
→ お腹の筋肉がちゃんと働くことで、腰への負担が減ります。
腹筋運動で鍛えるのも良いですが、難しい場合は「立っているときにお尻の穴を軽く締める」意識を持つと、自然と腹筋にも力が入り、腰の反りを防止できます。
ただし、常に意識し続けるのは大変なので、まずは“気づいたときだけ”で大丈夫です。
✅ 足の指をよく動かす
→ 足の裏の重心が偏ると、足裏の筋肉に無理な力がかかり、指が動きづらくなってしまうことがあります。
そこで、足の指を積極的に動かすことが、足裏にかかる体重をうまく分散させることにつながり、結果として重心も自然と整っていきます。
※足の指の動かし方については、こちらのブログに動画を載せていますhttps://www.seikotsu.com/news/%e5%8f%8d%e3%82%8a%e8%85%b0%e3%81%ab%e3%82%88%e3%82%8b%e8%85%b0%e7%97%9b%e3%81%ae%e6%84%8f%e5%a4%96%e3%81%aa%e5%8e%9f%e5%9b%a0
それでもうまくいかないときは?
セルフケアで楽になるのが理想ですが、セルフケアだけでは追いつかない方がいるのも事実です。
もし…
- 「やっているつもりだけど、変化を感じられない」
- 「なかなかセルフケアを続けられない…」
そんなときは、一度、身体全体のバランスを整えてみることをおすすめします。
新森桂整体院では、反り腰の方に対して、痛みのある場所だけを施術するのではなく、
「なぜその姿勢になってしまったのか?」という根本原因を探るところから始めます。
たとえば…
- お腹の筋肉がうまく使えずに腰が反っている方には、腹部の筋肉が働きやすくなる施術をします。
- 足の裏の重心が崩れている方には、重心の位置を整える施術を行います。
また、必要に応じて、その方の体のクセや生活習慣に合わせたアドバイスも行っています。
「立ち方」「歩き方」「座るときのクセ」など、ちょっとしたことが、あなたの体に負担をかけている方も多いです。
まとめ
反り腰は、普段の「姿勢のクセ」が少しずつ積み重なって起きてしまいます。
ですから、その「姿勢のクセ」に早く気がついて対処してあげることが、反り腰を良くするためのカギになります。
もし今、「私、反り腰かも?」とお思いでしたら、まずは今回ご紹介したセルフケアを試してみてください。
そして、セルフケアだけでは変化を感じにくい場合は、当院でも反り腰に対する施術を行っておりますので、ぜひ一度ご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
(監修:鍼灸学士・柔道整復師 桂 寛章)