その足もとが、腰痛の原因かも?

こんにちは。大阪市旭区にある「新森桂整体院」の桂 寛章です。

今回は、腰痛の方に多い「ある座り方のクセ」についてです。

当院に来られる腰痛の患者さんから、
「特別な原因は思い当たらないのに、腰が痛くなって…」
「座っていると、だんだん腰がつらくなるんです…」
といった声をよく耳にします。

こうした方々の身体を検査すると、足首の動きや足の裏に“ある共通点”が見つかることが多いです。

そこで「普段こんな座り方、していませんか?」とお尋ねすると、
「あ、それ私やってます!」と、多くの方が思い当たるようです。

でも皆さん、最初は「そんなことで腰が痛くなるんですか?」と半信半疑です。
ところが実際に、足首のクセを整えるだけで、腰の可動域は改善し、痛みもやわらぐため「え、足ってそんなに大事だったんですね!」と、驚かれることもしばしばです。

そこで今回は、腰痛の原因として見落とされがちな「足裏・足首と姿勢の関係」について、実例も交えて書いてみました。
ぜひ最後までお読みいただき、ご自身の身体を見直すきっかけにしていただければ幸いです。

足首を捻った座り方とは

デスクワーク中や椅子に座ってスマホやテレビを見ているとき、ふと足元を見ると、足の裏がしっかりと床についておらず、このように↓足首が少しねじれたような座り方をしていないでしょうか?

実はこの姿勢、身体を歪める原因になるのです。このような座り方が習慣化し、足首に変なクセがつくと、立ったときにも足裏の外側(小指側)に体重が乗るようになり、腰痛を引き起こす原因となります。

足の裏は、身体の中で唯一地面に触れている場所

私たちの体で、地面に唯一触れているのは「足の裏」です。
言ってみれば、建物の“基礎の部分”にあたります。
その基礎がしっかりしていないと、上に乗っているもの全体に影響が出ます。

例えば、傾いた床の上でずっと立っていたらどうでしょうか?
平らな場所よりも疲れやすく、不安定ですよね。

これと同じで、足の裏が正しく地面についていないと、身体のバランスが崩れる要因になります。こちらの写真をご覧ください↓

これは「フットプリンター」という機械で、足裏にどのように体重がかかっているかを測定したものです。
(※青い部分が体重が乗っている場所で、色が濃いほど体重がかかっていることを示しています)

左足と右足を見比べると、右足のほうが色にムラがあります。

さらに詳しく見ると、右足は…

・外側(小指側)や踵の色が濃い
・指先がぼやけている(特に第一指と第二指)

これが意味するのは、「体重の乗る位置が、足の外側とかかとに偏っている」「第一・第二指には体重が乗っていない」という状態です。

足の裏の安定感が失われると

5本ある足の指のうち、3本や4本にしか体重が乗っていない。これは、体重を支える面積が小さくなっているということ。つまり、身体の安定感は悪くなります。
さらに体重が乗る場所が偏り、足裏の外側や踵にばかりなっている。これも不安定さにつながります。

私たちの体にとって、**足の裏は“土台”**です。
その土台が不安定になれば、身体はバランスを取ろうとして、どこかに余計な負担がかかります。

この負担が、身体の歪みやバランスの崩れを引き起こし、
やがては背骨や骨盤に影響して、腰痛などの不調の原因になるのです。

正しい座り方のポイント

では、どう座ればいいのか?
難しいことはありません。以下のポイントを意識してみてください。

足の裏全体をしっかり床につける
 →つま先もかかとも、しっかりと床に触れている
つま先は、少し外に開くくらいの角度
 →内股にも注意


膝の角度は90度くらいがベスト
 →椅子の高さで調節
骨盤を立てて座る
 →背もたれに寄りかかるのではなく、少し前に座って骨盤を起こす

(※骨盤を立てる座り方については、こちらのブログをお読みください)https://www.seikotsu.com/news/%e8%85%b0%e7%97%9b%e3%81%8c%e6%a5%bd%e3%81%ab%e3%81%aa%e3%82%8b%e3%82%a4%e3%82%b9%e3%81%ae%e5%ba%a7%e3%82%8a%e6%96%b9

身体が変われば足裏も変わります

こちらの写真をご覧ください。
右側が施術前、左側が施術後の足型です。


施術前(右)では、体重が足の外側やかかとに偏っていて、指がはっきり写っていない部分があります。
一方、施術後(左)では、指がしっかり写るようになり、体重のかかり方も足裏全体にかかるようになったので、施術前に比べ「色のムラ」が少なくなりました。

このように、身体の歪みを整えることで、足裏全体でしっかりと体を支えられるようになります。

まとめ

知らず知らずのうちに身についている「座り方のクセ」。
たいしたことがないように思えるかもしれませんが、
実は「腰痛・肩こり・膝の痛みなど」の原因になっているケースも少なくありません。

今は痛みが出ていなくても、将来的に不調があらわれる可能性もあります。
ですから、気づいたときだけでも、ご自身の足元を見直してみてください。

「なかなか腰痛がよくならない」
「整形外科や接骨院に通っても原因がわからない」
その原因は“身体の土台”である足にあるかもしれません。

当院では、無料のメール相談やお電話でのお問い合わせも受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
(監修:鍼灸学士・柔道整復師 桂 寛章)