腰椎分離症を早く治したい方へ

こんにちは、大阪市旭区で「新森桂整体院」を開業している桂 寛章です。

先日、部活動をしている高校生の男の子が、お母さんと一緒に来院されました。

なんでも、慢性的な腰痛があり電気治療やマッサージを受けていたが、あまり改善せず、整形外科を受診すると、「腰椎分離症」と診断されたとのことでした。

本人とお母さんからお話しをお聞きしていると、「腰椎にヒビ!分離って!?」とかなり心配されていましたので、今回のブログで「腰椎分離症」について書いてみたいと思います。

もし、腰椎分離症による腰痛や足のしびれ・痛みでお困りなら、今回のブログ記事がお役に立てるかもしれません。

ぜひ最後までお読み下さい。

 

☆腰椎分離症とは?

その名の通り、背骨の腰の骨の一部が分離(ヒビ・骨折)してしまうこと。

背骨は大きく分けると、首・胸・腰と3つの部分に分かれます。

その腰の部分の背骨(腰椎)は5つあるのですが、そのうちの一つ(多発するのはウエストラインよりやや下にある5番目の腰椎)が、分離(骨折)してしまいます。

☆では、なぜ?分離(骨折)してしまうの?

腰椎分離症は、骨が未発達である成長期の子どもが、スポーツの練習などで繰り返し腰に負担をかけることで発症する例が多いです。

(特にジャンプや腰をねじるなどの競技特性のあるスポーツ選手に多いです)

なぜなら腰椎は少し変わった形をしていて、飛んだり跳ねたり捻ったり…という衝撃に弱い部分があるからです。

※下の図は背骨を上から見た図です。お腹側を椎体(ついたい)、背中側を椎弓(ついきゅう)と言います。

           赤い丸の部分(椎弓)が、衝撃に弱い部分です。

ただし、最初からいきなり「ポキ!」と骨が分離(骨折)して痛みが出るのではなく、最初の頃は「なんだかいつも腰が痛いなぁ〜」という感じから…

「あっ!ちょっとヤバイかも…」

「あっ…でも少し休んだらマシ!」という感じの痛みを繰り返す方が多いです。

しかしこの間に衝撃に弱い腰椎では、少しずつ椎弓にヒビが入りだし、さらに負担がかかり続けると、分離(疲労骨折)してしまうのです。

※ですから本当は、このヤバめの(いつもと違う痛み)の時に、ちゃんと体を休ませてあげるのが理想ですが、スポーツの現場ではそうも言ってられないのが実状ですね。

 

☆腰椎分離症の特徴的な症状

腰の骨の骨折!というと、「えっ!?」というイメージを持たれるかもしれませんが、実はスポーツ選手の約30%が腰椎分離症といわれていますので、意外と多い疾患なんです。

主な症状は、腰からお尻・太ももにかけての痛みやしびれです。

特徴的な症状としては…

1:腰を反らすと痛みや痺れが増す

 

2:背骨の腰の部分を指で押すと、「ジーン」とした痛みが出る場所がある

この2つがあると、腰椎分離症の可能性は大です。

 

また、腰椎分離症は上記したように、スポーツ選手の30%がなる!?と言われています。

しかし、不思議なもので「30%の人が、腰椎分離症の痛みが出るか?」というと、そうでもありません。

(ウチの院に来られてる方でも、病院で腰のレントゲンを撮ったら「あれ?腰椎が分離してますね~、でもコレは今の骨折じゃないです、学生時代激しいスポーツしてました?多分その時のですよ」と言われたけど、学生時代は腰痛無かったんですけどね~という方もたまにいます。)

 

☆腰椎分離症で注意してもらいたい事

1:腰を反らすこと

腰痛を解消するには「体を柔らかくしなくては!」と考え、YOU TUBEなどの動画を見て、ストレッチ(腰を反らすこと)はマズイです。悪化しかねます。

2:悲観すること

背骨が骨折!…と聞くと「もうどうなるの!?」と思われるかもしれませんね。

確かに、分離症の場合、普通の腰痛より痛みはキツイです。

でも、腰椎が分離していても、痛みはひきます。

痛みがひけば、スポーツも出来ます。(体を反らす角度など制限が付く場合もありますが)

3:痛みを放置しない

腰椎分離症は慢性的な腰痛から移行するケースがほとんどです。

ですから、いつもある腰の痛みと違う感じがした時は、面倒でも医療機関を受診することをお勧めします。

なぜなら、腰椎分離症を治療せずに放置しておくと、脊椎すべり症の一種である分離すべり症に進行することがあるからです。

※分離すべり症とは、骨の分離が引き金となって、腰椎が前方や後方にずれる疾患です。

腰椎がすべり出すと、背骨付近の神経が圧迫されるので、強めの腰痛や坐骨神経痛の原因になります。

 

☆腰椎分離症に対するセルフケア

1:休息

痛みがひどい場合は、腰に負担をかける運動・仕事は控えることが重要です。

休息を取り、痛みの緩和を図りましょう。

 

2:体の正しい姿勢・使い方を意識する

正しい姿勢を保つことは腰椎分離症のセルフケアにおいて重要です。

同じスポーツ・仕事をしていても腰を痛める人と痛めない人…違いは普段の姿勢と体の使い方の差です。

腰椎分離症は、腰椎の疲労骨折です。

疲労骨折とは、金属疲労みたいなもの。

針金を「コキコキ」同じところで繰り返し曲げ伸ばししていると…いつか「ポキ!」と折れてしまいますよね。疲労骨折もコレと同じです。

ですから、腰椎分離症になった方は、スポーツなり仕事で、腰に負担をかける使い方をしていた…という事なんです。

分離症の痛みは、おさまります。

でも、体の使い方や姿勢が悪いと…せっかく引いた腰の痛みも再発します。

将来、腰の痛みで苦しまないように、今出来ることをしっかりして下さい。

(※日常生活での姿勢や動作の工夫の一例)

重い物を持ち上げる際は、必ず膝を曲げて脚の力を活かして持ち上げる。

長時間の座位や立位をする時は、1時間を目安に「立つか座るか」して、適度な休憩や動作の変化を取り入れることで腰への負担を軽減する。

見落としがちなのは、自宅でくつろぐ時の姿勢。

「いつも同じ姿勢になっていないか?」

そこを注意するだけでも、グッと痛みが楽になる方もいますよ。

 

3:ストレッチや運動

これをすれば「腰椎分離症の痛みが、どんどん消える!」なんて魔法のストレッチがあればいいのですが、残念ながらありません。

ただ、効果的なストレッチはあります。

それは足(ハムストリング)と背中〜腰のストレッチ。

腰椎の分離症で腰が痛いときは、無理に腰を動かすのは良くありません。

特に腰を反らすストレッチはダメです!

それよりも、腰を支える脚と、腰につながる背中のストレッチがお勧めです。

今はYOU TUBE を見れば、どれをすればいいのか?迷うくらいストレッチ動画が出てきますよね?

そこで今回は、一つのストレッチで腕から背中〜腰、足(ハムストリング)に効くストレッチを紹介します。

 

☆まとめ

いかがだったでしょうか?

今回のブログは、腰椎分離症でお悩みの方に「少しでお役に立てればいいな!」との思いで書かせていただきました。

尚、当院でも腰椎分離症の方への施術もしておりますので、何かご相談したい事がありましたらご連絡ください。

(監修:鍼灸学士・柔道整復師 桂 寛章)