あるサッカー少年の膝痛

先日、大阪市城東区のサッカー少年(高校生)のK君が来院されました。
このサッカー少年K君の悩みは、左足の有痛性膝蓋骨分離症。
平たく言えば、のお皿が生まれつき2つに割れていて、膝を動かすとお皿に痛みが出る状態です。
去年の春ごろから、左膝に痛みが出始め、来院時は痛みでとてもプレーどころか、普通にも走れない状態でした。
痛みの出だした去年の春ごろは、あまり深刻に考えていなかったようですが、日増しに悪化する膝の痛みに、整形外科で検査を受けると、「有痛性膝蓋骨分離症」と診断され、「お皿が割れているんだから、今後も痛みは引かないだろう…サッカーは難しいね」と言われたそうです。(プロ野球選手もリハビリに通う、スポーツ整形では有名な病院)

そうはいっても高校生、簡単には諦められません(そりゃそうですね、サッカーするのが一番楽しい時期なんですから…)。
そこでセカンド、サードオピニオンを求め、他にもいくつかの病院・整骨院を受診し、MRI等の再検査を受けましたが、膝の状態は変わらずどころか、しゃがむ事も出来ないほどに悪化。(それでも治ることを信じて、9ヶ月間もの間、出来る範囲での筋トレを続けていました)
そんな健気な息子さんの姿を見て、お母さんが当院のHPを見つけてくださり、今年の一月に母親と息子さんと、御一緒に来院されました。

問診時に今迄のお話を伺ったところ、「この先、サッカーが出来るようになるのか?膝の痛みが引くのか?」が解らないのが、一番の悩みのようでした。
そこで私なりの考えを伝えさせてもらいました。
「息子さんの左膝のお皿は、確かに2つに割れています。しかしケガで割れた訳では無く、先天的なもの。皿が割れていても中学生までは、痛みも無くプレー出来ていたのですから、痛みがとれる可能性は有るのではないか。」
また、脚の動きをみさせてもらい、「股関節から膝・足首にかけての重心軸に乱れがあるので、まずはそこを整えたい」とお話させてもらい治療を始めました。

まず最初に腰の動きを見るために、K君に前屈と後屈をしてもらうと、前屈は十分に出来ますが、後屈があまり出来ませんでした。
後屈(骨盤の後ろ方向への動き)は股関節の動きと密接な関係があるので、骨盤の動きを出してあげると、それだけで膝の動きも改善し、K君は少し「オッ?」という顔に。
次に膝の整体をしますと、左足に少し重心を乗せれるようになりました。しかし、まだサッカーをするには程遠い状態です。
自宅での注意点を伝え、3日後に再び来てもらい2回目の治療。前回より大分深く膝を曲げれるようになり、左膝にしっかりと重心を乗せれるようになり、K君も笑顔を見せてくれました。(嬉しい~)
3回目の来院時には、久しぶりに練習で普通に走れるようになり、ボールを蹴る際に左足を軸足にして踏ん張っても痛みが無かった!と嬉しい報告を受ける事が出来ました。

それにしても、息子さんの膝、本当に諦めなくて良かったですね、お母さん。
これからもK君が、元気にサッカーが出来ることを願っています。

※効果には個人差があります